
Vignobles Cardarelli
by Cardarelli family
幼き出稼ぎ労働工の
ドリームが今も生き続ける
カルダレッリワイナリー物語
1949年創業のサンテミリオンから東南18km サントフォワラグランデにヴィノーブル カルダレッリ社。
1903年生まれのイタリア人ジーノ・カルダレッリは、13歳の時に家族を養う為この地サントフォアグランデの鉄鋼工場に出稼ぎに22歳まで工場で働いた。
24歳になり念願であった小さな農園を買い愛するカテリーナと共にワイナリーをスタートさせました。
58歳になりようやく12ヘクタールにまで葡萄園が大きくなるとジーノは他界し、息子のルイに引き継がれた。大変勤勉で優秀な頭脳と先見性を持つルイは妻のロシンに支えられ、畑のオーバーホール、植え替えや、ワイナリーへの投資をくり返し、畑も次々買い増しされていった。ボトルでの販売も開始し、熱狂的な人気を博していった。
4代目カルダレッリファミリー

そして現在、40の葡萄生産者と共に総面積なんと550ヘクタールもの畑を管理しワイン製造する、押しも押されぬビッグカンパニーに成長を遂げている。
家族を養うために13歳から22歳まで出稼ぎに来た土地で願い続けたワイナリーの夢は、子供から孫、ひ孫へと代々固く強く受け継がれ、550ヘクタールものワイナリーにまで成長したその根本はジーノ カルダレッリの強い思い、願い、DNAなんだと知らしめているようだ。
ISO取得、IFS取得、自然派認定のHVE3取得と無農薬栽培への転換等安全性や安心性、自然派へとジーノ カルダレッリからの改革と挑戦は今も脈々と受け継がれている。

ジーノとルイ

シャトー・カザリス
通常マルゴーAOC等に見られるデキャンティングして進化の味わいを楽しむワインは抜栓直後、固く閉じていて、デキャンティング後やスワリングの後にどんどんアロマも開いてボディは細くエレガントになっていく。それを酸素による目覚めとか、進化とか呼ぶのだろうが…最近輸入しているヴァンナチュールには通常の亜硫酸添加ワインには無い一定の現象が見られる。
イタリアのリナリア アンセストラルオレンジも、その他のボルドー、スペイン等のナチュールワインも殆んどが先述のマルゴーワインの様にエレガントに進化しない。
酸素に当たるとエレガント、シュッとしたスレンダーなボディには進化せず、逆行の果実味、甘みが増し、ボディもふっくらしてくるワインを体験するようになった。
抜栓直後は、味のバラつきやとっつきにくい印象があるものの、酸素にあたりはじめるとどんどんまろやかになって行き、ボディが細くなっていくことが無い。
このカザリスはその中でも、ドライでキレを持つタイプのナチュール。スルッと咽を通り、気が付けば1本ペロリと飲んでしまいかねない滑らかでシルキー。
品が良く、繊細で良質のタンニン、今風の、ぐい飲みしても美味なる味わいが余韻に残り全くと言っていいほど、食の邪魔をしない、マリアージュの幅が広く、なんにでも合わせやすい。
6℃帯でキンキンに冷やしても美味。抜栓後、乱暴に抜栓したままでも、ロングライフで楽しめるワイン。抜栓直後から、開き始め、封をしないまま3日後であっても劣化感を感じさせない。
樽の力も必要のない樽不使用。葡萄のタンニンだけのピュアで飲み口が美しいワイン。
セクレ・ド・クラリス
このワインの名前は4代目の子孫であるクラリスが祖母ロシンから秘密の話だよと聞いた亜硫酸無添加の魔法ワインの事で、ロシンの特別な秘密そのもののワイン。クラリスはこの秘密の話が大好きで、何度もロシンに話をおねだりしては聞いていた。わざとらしい名前だなと思いつつワインをテイスティングすると心も体も震えあがった!!!
なんなんだこのワインは!!! 抜栓直後は全然バランスが取れていない、薄っぺらなボディすら感じたワイン。まあこんなもんかと思いグラスのワインを高速スワリングをして僅か5分「エッ!?」重くなってる!
更に5分、果実味がどんどん増してボディがふっくらしてきた、そのふくよかさは翌日も変わらず素晴らしい果実味だった。甘みも感じる。
通常マルゴー等デキャンティングして楽しむワインは抜栓直後、固く閉じていて、デキャンティング後やスワリングの後にどんどんアロマも開いてボディは細くエレガントになっていく。ワインってそういうものだと思っていた。抜栓してボディのボリウムが太くなるワインなんて体験した事が無かった、誰も無いだろう。ロシンの秘密の話しって何だろう?
酸化防止剤無添加は世に沢山ある、クラリスだけが知っている秘密とはこの特別のワインになるだけの本当に特別な秘密の話しだったのだと推測してします。
ワインの開きと言う現象に対して、完全に真逆の、抜栓して時が遡るかのような不思議な秘密のワイン。
飲む人を驚かせ、楽しませる魔法のワイン。極端にボディの重厚さが増してくる、怪奇且つ美味なるワイン。飲む人の、とっておきの秘密のワインになっていくと感じた。
6℃帯でキンキンに冷やしても美味。抜栓後、乱暴に抜栓したままでも、ロングライフで楽しめるワイン。抜栓直後から、開き始め、数時間後、2日後、3日後と進化して行く事も楽しい。
樽の力も必要のない樽不使用。葡萄のタンニンだけのピュアで果実味が美しいワイン。


